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財産分与

財産分与

離婚するなら、財産の清算は必ず行うことになります。夫婦といっても共同名義の財産は意外と少なく、預貯金や不動産など多くの財産が、夫婦どちらかの個人名義となっていることが多く見受けられます。

 

そのような場合、それぞれの個人名義のものが自分の取り分だと考えてしまいがちですが、しかしそれでは、割合が著しく一方に偏るケースも多くなってしまいます。

 

財産分与の対象となる財産は、「結婚中に夫婦の協力によって得た財産」となります。夫婦が協力して築いた財産は、どちらがその財産の名義になっていたとしても、離婚するに際しては分けて清算するのが公平です。

 

平成8年に法制審議会で出された「民法の一部を改正する法律案要綱」では、離婚後の財産分与については離婚当事者の寄与の程度については、その異なることが明らかでない場合には、相等しいものとして、原則2分の1ルールを明言しています。(法律として成立していません)

 

また、サラリーマン家庭における専業主婦であれば、家庭裁判所の審判では2分の1の基準がほぼ定着されているようです。

 

分与の対象となる財産

 

財産分与の対象は金銭のほか、土地、建物などの不動産、自動車や家具などもあります。さらに、借金や住宅ローンなどの負の財産も財産分与の対象です。

 

ただし、結婚前に貯めた預貯金や有価証券で、名義が自分のもので、明確に区別できるものや、結婚後に親兄弟から受けた贈与、相続財産などは、財産分与の対象になりません。

 

負債であっても、配偶者の消費者金融からの借金(連帯保証人になっている場合を除く)は除かれます。

 

ローン返済中の不動産の財産分与

 

住宅ローンの負の財産も財産分与の対象になります。不動産は売却して、金銭で分けるのが簡単ですが、どちらか一方が住む場合は譲渡するなど、登記名義の変更手続きが必要です。

 

不動産は、住宅ローンがなければ時価評価になります。住宅ローンが残っている場合で、売却価格がローン残高を上回る場合は、売却価格からローン残高を差し引いた残額が財産分与の対象となります。逆に売却価格がローン財高を下回っているケースでは財産分与の対象としないという考え方が近時の裁判所の考え方です。

 

また、財産分与によって不動産の譲渡を受けたものが、今後住宅ローンを負担し支払っていくことになった場合、金融機関の同意を得て免責的債務引受けによる債務者変更の手続をとるなどしなければ、金融機関に対して、住宅ローン返済義務者は変わりません。

 

さらに不動産の場合は譲渡する側に譲渡所得税(居住用住宅の特別控除の規定があります。)がかかり、受ける側には、所有権移転の登録免許税や財産分与が慰謝料や離婚後の扶養を目的とした場合は不動産取得税(居住用住宅の軽減規定はあります。)がかかります。

 

住宅ローンの借り換えの検討

 

住宅ローンが夫婦の連帯債務となっていた場合や、それぞれ債務者として不動産に一本ずつ抵当権が設定されていた場合は、財産分与によって名義を得た者が、住宅ローンの債務者とする住宅ローンの借り換えの検討も必要になる場合があります。

 

【下記の例が参考ケースです】

 

婚姻中/現在の状況
@現在の不動産の登記名義が夫婦の共有名義となっている。
A抵当権は甲銀行で夫を債務者とするA抵当権と妻を債務者とするB抵当権が同順位でそれぞれ設定されている。

 

離婚成立/協議内容
@不動産は夫名義とする。
A住宅ローンの債務は全額夫が払う。

 

手続き手順
1.不動産の名義変更
妻の持分を夫へ移転する(妻持分全部移転登記)

 

2.夫を単独債務者とする抵当権設定登記をする。
(※審査の下りた金融機関の抵当権が設定されます)

 

3.A抵当権及びB抵当権の抹消手続き

 

検討事項
(1)夫婦の収入に基づいた返済負担率を用いて金融機関が審査してる場合は、夫のみの収入で審査するので、夫の年収が問題となります。
(2)金融機関への保証料がかかる場合や登記手続きの費用など費用負担があります。
(3)既存の金融機関への条件変更も試みます。(妻を債務者とするB抵当権の免責的債務引受等)
(4)金利等の条件を含めた金融機関の選定(ライフプランの作成提案

 

当事務所では、金融機関への住宅ローンの借り換え・条件変更の申し込みはライフプランを踏まえた検討をいたします。また登記については、提携の司法書士が担当します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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